春から初夏の沖縄で旬を迎えるカツオ。愛犬の体を整えるやさしい食材です。
暦の上では、二十四節気でいう「清明」の時期ですね。
清明とは、空気が澄み渡り、草木が青々と芽吹く季節のことです。
春の光が柔らかく広がり、自然界の生命が一斉に動き出します。
沖縄では、この時期を「うりずん」と呼びますね。
うりずんは、沖縄の言葉で「潤い初め」を意味し、まさに自然が潤いに満ち、
梅雨前の爽やかな風が吹き、気温も湿度もちょうど良く、青空が広がる日が多い、最も過ごしやすい季節。
海の恵みも豊かになります。沖縄ではこの頃、新鮮なカツオが市場に並びます。
刺身やタタキとして食卓に登場することも多く、沖縄の春を感じる魚のひとつです。
カツオは、中医学薬膳の視点から見ると、胃の働きを助ける、体を温めて冷えを散らす、生命力のもととなる精を補う、
気血を補う、そして胃腸の調子を整えるといった働きが伝えられています。
春は「血を蓄える時期」
肝は血を蓄える臓器で、春は肝の季節。
冬の間に腎が蓄えた精(エネルギー)を使って、春になると肝が血を充実させるんです。
血が十分に蓄えられることで、全身に栄養が行き渡り、毛艶が良くなり、皮膚も健やかになり、体全体が生き生きとしてきます。
カツオは、腎脾を養い、気血を補い、胃腸を整える。まさに、うりずんの季節に愛犬の体を底上げしてくれる、パワフルな薬膳食材なんです。
うりずんのやわらかな風が吹く沖縄の春。
海から届くカツオの恵みを、愛犬の体を思いやりながら取り入れてみてはいかがでしょうか。
日々の食事は小さなことの積み重ねです。その積み重ねが、愛犬の健やかな毎日につながっていきます。


週刊かふう2026.04.10日に掲載